院長コラム

2020.02.03

「おならのサイエンス」臭くなる食品がある?

来院される患者の中には、おならの悩みを抱えている方が割と多いと感じている。

『最近お腹が張ってガスが多い』
『ガスの回数が多くて困る、すっきりした感じがしない』
『ガスが非常に臭い』
など、おならに関する悩みは思っていた以上に多い。

「おならのサイエンス(ステファンゲイツ著)」は、おならに関する事が一般レベルで書かれていたので紹介したい。

おならの成分
人間は1日約3~40回  400-2500mlの量のおならをするらしい。
なんと、おならの成分の99%はほとんど無臭(窒素・水素・二酸化炭素・メタン)。
臭いの原因となるのは、なんとたった1%の硫化水素やメタンチオール・インドールなど。

おならの素となるのは、大半は飲み込んだ空気。たしかに早食いで空気を多く飲み
込む習慣があると、ガスは多く出るかもしれない。

 

おならの匂い
でも、やっぱり関心のあるのは、臭いの部分でないかと思う。

臭いの成分となるガスは、腸内細菌が食物繊維を消化する際に発生する現象である。
特に難消化食物繊維は、小腸内で分解作用を受けることなく、大腸に達した食物繊維が腸内
細菌群と出会い、初めて消化作用を受けるため多量のガスを発生する。

特にキクイモは断トツガス発生率が1位。イヌリンと呼ばれる難消化性の炭水化物を多く含むことに由来するようだ。お腹が張りやすい人は控えた方が良さそうである。
(ちなみに、こうしたガスを発生させやすい食品は「高FODMAP食」と呼ばれる。また別の機会に紹介したい)

臭いに関係する食べ物
臭いの成分の多くは食べたものに影響されるわけだが、最も臭いをきつくするのは豆類・チーズ・肉類など。
(食品自体が悪いわけではなく、早食いや消化不良も大きな原因の1つとなる)
また、玉ねぎ、にんにく・・・は想像しやすいが、意外とカリフラワー・アスパラなどの食物も臭いに影響するようだ。

逆に米やオート麦など、シリアルは臭いのもとである硫化水素を抑えたという研究がある。
おならの臭いが気になる方は、少し食事を見直してみても良いかもしれない。

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