痔核(いぼ痔)の治療

痔核(いぼ痔)について

痔核(いぼ痔)とは、おしりの血行が悪くなり血管の一部がこぶ状になった状態のことをいいます。

肛門の外側の皮膚から連続している肛門上皮の部分と直腸粘膜とがつながった境界線を歯状線と呼びます。
この歯状線の上側(内側)と下側(外側)にはそれぞれ静脈叢(細かい血管が集まったもの)が存在しており、そこが腫れることで内痔核と外痔核に区別されます。
英語でこの静脈叢はアナルクッション(Anal cushion)と呼ばれ、どなたでも持っているのです。
肛門にストレス(排便時のいきみ、便秘、下痢など)が加わるとこのクッションの部分に負担がかかり腫れてきます。

痔核(いぼ痔)について

内痔核と外痔核の違い

内痔核
・通常は出血をしたり、脱出したりするもの
・痛みは感じない

外痔核
痛みを感じる、出血はない
突然出現する

内痔核の分類

内痔核の分類

痔核(いぼ痔)の治療について

治療方法

大きく切除する治療と、硬めて小さくする「硬化療法」があります。

痔核(いぼ痔)の治療方法

治療方法は進行度によって選択されます。

  • I度 II度の内痔核の場合
    保存的治療(軟膏や内服)が行われることが一般的です。
  • III度 IV度に進行した場合
    ALTA(4段階注射による痔核硬化療法)や手術(痔核切除術)が選択されるようになります。
    ただし、III度に進行した場合でも保存的治療により軽快するもありますので、治療は患者様と十分相談した上で選択します。

ALTA療法と痔核切除術のメリット・デメリット

ALTA療法と痔核切除術のメリット・デメリット

注射により痔核本体を固めてしまう硬化療法(ALTA)は手術に比べ、体への侵襲も少なく、痛み、出血のリスクもはるかに低く日帰り手術に最適であると思われます。
しかし、再発率は手術に比べ数倍高いことが報告されており、その適応は慎重であるべきです。

ALTA療法での再発

原因としては以下のようなものが挙げられます。

  • ALTA注入量が不十分
  • 肛門管内外痔核を伴う症例
  • 出血素因を持った患者
  • 抗血小板剤・抗凝固剤内服中
  • 排便習慣(便秘・排便姿勢)

なかでも、ALTA治療で最も再発の原因となっているのは肛門内外痔核を伴う症例です。
内外痔核の内痔核成分にはALTAは効果を発揮しますが、外痔核成分に無効でありその部分から再発が起こるとされています。

いぼ痔ALTA治療
肛門内外痔核

外痔核成分を切除し内痔核成分にALTAを使用するExcision+ALTA療法により、痛み・出血などのリスクは少なく、再発率を低下させる治療が可能となりました。

いぼ痔Excision+ALTA療法
ALTAを使用するExcision+ALTA療法

痔核(いぼ痔)を防ぐために注意すること

トイレで強くいきまない
トイレで強くいきむと肛門に負担がかかり、うっ血や出血の原因になります。
再び便意を催した時にトイレにいくような習慣をつけましょう。
トイレでは頑張りすぎず、5分以内に切り上げるよう心がけましょう。

同じ姿勢をとり続けない
長時間の立ちっぱなしや座りっぱなしなど同じ姿勢を取り続けず、軽く体を動かして血行をよくしましょう。